悪い夢
今日は、納会でした。
僕は、前日一睡もしていなかったため、睡魔に襲われ、納会中の記憶が殆どありません。
おそらく、テーブルに伏して、ほとんど寝ていたのだと思います。
ほんの少しだけ、遠くに、手塚君が張り切って仕切っていた声を聞いた記憶があるのみなのです。
「…った人には商品があります!」
そんな手塚君の張り切り声が、まだ耳の中で微かに残っています。
商品?
何か、ゲームでもやったのでしょうか?
「リーチの人、手を挙げてくださ…」
リーチ?
手塚君は、何を張り切っていたのでしょうか?
麻雀でもしていたのでしょうか?
さて、麻雀でリーチになって手を挙げるという習慣があったでしょうか?
いや、そんなはずはありません。
そんな滑稽なことはやりません。
とすると、ビンゴでしょうか?
いや、そんなはずがありません。
多摩劇が、皆でビンゴなんてポップな事するはずがありません。
どうやら僕は、悪い夢を見ていたようです。
睡眠不足はよくありませんね。
どうせ、今日も、法螺を吹いたり、人を貶したりしながら、飲み会は淡々と終わっていったのでしょう。
記憶はありませんが、そうに決まっています。
多摩劇なんて、そうに決まっています。
そう、今朝目覚めた時、僕が握っていた、かわいい袋に入った、おそらくビンゴゲームの商品であるお菓子なんて、何かの間違えなのです。
(萩原)